R7年度 第2回学校保健委員会

12月2日、本校体育館にて、学校歯科医・宮本格尚先生をお迎えし、「今日から始めよう!病気に負けない体づくり」をテーマに、歯と口腔の健康についてご講話いただきました。当日は、児童による体育委員会・食育委員会・保健委員会の発表も行われました。

会場には、6年生の児童および希望された保護者の皆さまが参加し、終始、先生のお話に熱心に耳を傾けていました。

講話の前半では、乳歯・永久歯の本数や、現代では親知らずが退化傾向にあることなど、歯の基本的な構造について分かりやすく説明していただきました。また、80歳で20本の歯を保つことを目標とする「8020運動」の成果として、現在は80歳以上の約半数が20本以上の歯を維持していることなど、興味深いデータも紹介されました。

さらに、虫歯は「治療しても元には戻らない」不治の病であること、詰め物や被せ物の平均耐用年数が約8年であることなど、治療を繰り返すたびに歯質が失われていく現実についても丁寧に解説があり、日頃の予防の大切さを改めて考える機会となりました。

歯磨きだけでは、丁寧に磨いても約6~7割程度しか汚れを落とせないこと、歯間ブラシやデンタルフロスの併用が必要であることに加え、3ヶ月に一度の歯科検診の大切さについてもお話しいただきました。

また、歯垢には多くの細菌が存在し、歯周ポケットから血管内に侵入することで、心臓病・糖尿病・動脈硬化など、全身のさまざまな疾患の原因となり得ることが説明されました。口腔内の健康が、心臓病、糖尿病、肺炎、低体重児出産、アレルギーなど多くの疾患と密接に関係していることも紹介され、「口(歯)は万病の元」といわれる理由を改めて深く理解する時間となりました。

さらに、口呼吸は感染症リスクを高めるだけでなく歯並びにも影響すること、附属小学校の調査では授業中に口呼吸が見られる児童が約半数に上ることも示されました。

咀嚼は脳の活性化や唾液分泌を促し、三叉神経を通じて脳を直接刺激するため、成長期の子どもたちにとって非常に重要であることも強調されました。

講話の後半では、家庭で取り入れやすい実践ポイントとして、
・前歯で食べ物を噛み切る習慣づくり
・食べやすいサイズに切りすぎないこと
・食事中の水分摂取を控え、しっかり咀嚼すること
など、日々の生活にすぐに生かせる具体的なアドバイスもいただきました。

また、宮本先生が今年度をもって学校歯科医をご退任され、来年度から森野先生が新たに着任されることも併せて発表されました。

今回の講話を通して、歯の健康が体と心の健康を支える大きな基盤であることを学ぶことができました。児童からは「今日から気をつけたい」という声も聞かれ、たいへん貴重な時間となりました。

★児童の質問に、わかりやすく丁寧にご回答いただきました。

★原田研修副委員長より謝辞が述べられました。

【体育委員会による発表】

【食育委員会による発表】

【保健委員会による発表】