親子下校訓練〈報告〉

昨年4月の熊本地震を受け昨年秋に行われた「親子下校訓練」を、今年度も6月下旬に実施いたしました。
訓練の際に気付いたことなどを保護者の皆様よりアンケート形式で提出していただきましたので、その内容を抜粋してご紹介します。ご家庭での今後の防災計画の一助となれば幸いです。

 

【親子下校訓練概要】

1.目的

  • 登下校中の被災により、徒歩になった際の危険箇所や、その時の対応の確認。
  • 親子、家族であんしん手帳の記載内容や避難場所、合流場所などを確認する。
  • 児童、家族の安全意識を高める。

2.期間

平成29年6月20日(火) ~ 平成29年6月28日(水)

3.方法

各家庭にて都合のよい日に親子下校の後、実施報告書提出

 

ご家庭で話し合っていただきたい内容

〈例〉

  • 大雨、水害の場合の帰宅経路、帰宅途中の避難場所、行動、待ち合わせ場所確認
  • 地震発生時の帰宅経路、帰宅途中の避難場所、行動、待ち合わせ場所確認
  • 災害発生時に、途中でバスから降ろされた場合は?
  • 携帯電話が繋がらない場合は?
  • 災害伝言ダイヤルの体験サービスを家族間で利用してみる

など

 

【アンケート結果抜粋】

 災害時の対処方法

  • 携帯電話、災害伝言ダイヤルに使用する文章・内容を事前に保存しておく。
  • 災害伝言ダイヤルを一年に何度か練習する必要がある。
  • 途中でバスを下車するときは、バス停ではない場合「現在地」を教えてもらってから下車する。
  • 近くの人に一番近い学校を尋ね、避難する。
  • 無理に連絡を取ろうとしないで待つ。
  • 通学路上の公衆電話設置場所を確認。
  • 近くに低学年の附小生がいれば、情報を伝えたり助ける。

 

危険箇所について

  • 信号が止まってしまった場合、幹線道路の横断はまず無理なのでは。
  • 地震と水害では危険箇所が違う。
  • 地震等の場合は、長い距離を歩くことも危険だと感じた。
  • 水害が起きた場合、上熊本駅周辺は浸水する。歩行可能な水深は約50cmと言われているが、子供の身長などを考えると20cmでも危険だと思う。

 

気づいたことなど

〈連絡手段について〉

  • 公衆電話の使い方を改めて復習しないといけないと思った。
  • 携帯電話のGPSを頼りにしていることが多いので、携帯がない場合どうするのか、よく話し合いをしなければならないと感じる。
  • 公衆電話の場所を把握し、親以外の連絡先もあんしん手帳に加え、少しでも連絡が取れるようにしなければならないと感じた。
  • 公衆電話がめったにないので、GPS付きのキッズ携帯は常にカバンの中に入れておく。
  • 携帯電話が今となってはお守りのように心強い存在。災害時は通話しづらいかもしれないが、どこにいるか探すことができるので、持たせてもらえることに感謝している。

※GPS付きキッズ携帯の所持については、学校より単年度承認を得ている状況であり、来年度以降の所持については未定です。

 

〈訓練について〉

  • 訓練に際し危機感が足りない。
  • 年1回の下校訓練も大事だと感じた。
  • 1回の訓練で子どもが災害時の対処方法を覚えるのには難があると感じた。
  • 下校訓練の実施後にスモコミで話し合ったほうがイメージしやすかったのではないか。
  • 災害の規模が大きい場合、親もしばらく身動きできず、子どもを下校させてしまうとすれ違いが起きやすい。引き取り訓練もあったほうが良いと思う。
  • まずは自分自身で安全確保できるか否かが明暗を分ける。少なくとも年に1回以上は親子でこのような訓練を実施することが非常に大切であり、必須である。
  • 下校中だけでなく習い事や実家帰省中などのタイミングでも訓練の必要があると思った。

 

〈普段の登下校について〉

  • 複数の帰宅ルートを覚えさせることの重要性を感じた。
  • 各家庭によって避難場所が違うので、同じ方向に帰るお友達のご家族と、避難場所をお互いに確認し合うと子どもも混乱しないのではないか。
  • 登下校時は単独での被災率は低いと考えると、できるだけバラバラにならずに一時的な避難をして家族を待つというのも大切。
  • 子どもだけで帰る場合、何回か訓練しないと危ない判断をしてしまうかもしれない。一人きりは避け、お友達と判断しながら危険を避けることができればと思う。

 

〈避難経路について〉

  • 避難できる場所には、緑色の標識があることを周知したい。「一時避難場所」
  • 移動中(バスの中)か歩いているかで、必ずしも特定の1か所へいくことが安全とは限らないと気付いた。区間に分けて細かく集合場所を決めたことで安心につながった。

 

〈家庭での対策について〉

  • 災害時の学校からの対応がどうなるのかを知りたい。
  • 普段の会話でもたまに話すことも大事。
  • 地震の直後に話したことは、伝わったと安心していたけれど、子どもたちの中では薄れているところも多い。
  • 同じスモコミの親同士で連絡を取り合い協力し合いたい。
  • 自分のことを知っている人がいない状態で、しゃべれない時のために、高学年になっても持ち物着る物すべてに記名しておくと良いと思った。
  • 我が家は学校から近いので、災害発生時には我が身我が子の安全を確保しつつ、他のお友達などの役に立てたらよいと思う。

 

〈災害発生時の学校側の対応について〉

(平成28年度 ふたば・震災特集号参照)

 

〈登下校中に災害が発生した場合の行動指針〉

(平成28年度 ふたば・震災特集号参照)